この約11か月間、本当にあっという間で、私の中では激動の議員1年目となりました。
議員活動の1年間を振り返り、メディカルタウン構想と今後の議員活動についてお伝えいたします。
目次
船橋市の大きな課題
現在、船橋市には大きな問題があります。
「ふなばしメディカルタウン構想」の中核事業である船橋市立医療センターの移転についてです。
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船橋市ホームページ
https://www.city.funabashi.lg.jp/machi/kaihatsu/005/p065162.html
災害拠点病院である船橋市立医療センターの移転先の海老川上流地区は、船橋市の中央部に位置し、中心市街地にも近く、東葉高速線が東西に走るという利点がありますが、災害という視点で見ると、大変心配な立地です。
建て替え予定地への不安
海老川上流地区は、豪雨の時は周辺から大量の水が流れ込む低湿地(遊水地)であり、線状降水帯などの大雨が降った際は、流域の洪水リスクがあります。
また、著しく地盤が軟弱な土地を埋め立て、盛り土して病院が建てられるので、大きな地震の際は、地盤沈下や液状化の災害リスクもあり、災害拠点病院の移転先として、船橋市民の方々から心配の声が届いています。
災害拠点病院としての問題点
災害拠点病院は、千葉県が指定するのですが、『24時間いつでも災害に対する緊急対応ができ、被災地域内の傷病者の受け入れ・搬出が可能な体制を持つこと』が、指定の要件となっています。
大雨の洪水リスクや、大地震の際の地盤沈下や液状化の災害リスクがある土地に建つ病院で、24時間いつでも災害に対する緊急対応ができるのか疑問です。
災害が起こった時、よく「想定外だった」という言葉が聞かれますが、実際には事前にリスクが指摘されているケースも多いようです。
海老川上流地区のメディカルタウン構想には、防災を研究する専門家からのさまざまなリスクが指摘されています。
建設費の高騰と住民投票を求める署名
また軟弱地盤のため、地盤改良費が約27億6千万円かかることや、2017年の基本構想時に約255億円だった工事費が570億円に高騰するなど財政負担の問題もあります。
ふなばしメディカルタウン構想・船橋市立医療センターの移転については、昨年の2023年10月に住民投票を求める署名活動が行われましたが、規定数に226筆届きませんでした。
でも、この住民投票を求める署名活動をきっかけに、メディカルタウン構想や医療センターの移転の災害リスクや工事費の高騰について知った市民の方も多く、「ぜんぜん知らなかった」「大丈夫なの?」というお声が沢山届いております。
千葉県医師連盟船橋支部からの要望書
そして、今年の2024年3月26日には、千葉県医師連盟船橋支部から、船橋市立医療センター建て替えに関する要望書が提出されました。
千葉県医師連盟船橋支部は、医療センター建て替えに関して、船橋市議会での十分な議論を要望されています。
- 医療センター建て替えについて工事費が膨れ上がっている
- 病床稼働率に関して過大な見通しでないか
- 災害の際に病院までのアクセスをどのように確保するのか、道路の液状化対策をするのか、十分な説明がない
- 病院経営の点から、更なる資材高騰や金利上昇が見込まれる中、このまま建て替えを続けて経営が成り立つのか
- オール個室化の特に夜勤の際の看護師の負担増とオール個室が現在では千葉県でも推奨されなくなった
- 船橋市医師会が長年に渡り船橋市とともに築きあげてきた全国に誇る救急医療体制に影響がないか、大変憂慮している
などについて記載されています。
詳細は、朝倉議員のブログに記載されています。船橋市民の皆さま、ぜひお読みください。
住民監査請求の提出
また、3月27日には、住民監査請求(請求人190人)が監査委員に出されました。住民監査請求では医療センター用地購入(57億4千万)は高すぎ、災害も起こすとして、支払停止を求めています。
ぜひ電子署名に、ご協力お願いいたします!
ストップ!メディカルタウン
私の考え
船橋医療センターは老朽化しているため、建て替えは必要だと思います。
ただし、災害リスクのある海老川上流地域への移転には反対します。
千葉県では地震が多発しています。いつ大災害が起きてもおかしくありません。
リスクを過小評価するのは危険です。災害拠点病院は立地の良い安全な場所に建てるべきだと私は思います。
行政が住民に不都合なことを十分に説明しないまま事業を進めてしまうことは、防がなくてはなりません。
情報公開と対話がまだまだ必要です。
船橋市議会議員となり、私の信念として、船橋医療センターの海老川上流地域への移転は反対していくことを決めました。
船橋市議会では、反対派の議員は少数です。
50人の議員の中で、明確に反対しているのは8名です。
またメディカルタウン構想に多額の予算が組まれる中で、船橋市では福祉サービスの予算が削られています。
予算は、声の小さい人、困っている人、弱い立場の人の声も拾い上げ、もっと人にやさしいことに、バランスよく使うべきだと私は思います。
今後の議員活動
メディカルタウン構想は市長が強力に進めている事業ですので、反対の意思表明は簡単なことではありません。
反対をつらぬくことで、最初に入った会派を出で、無所属となりましたが、議員はひとりでは何も実現できません。
今年に入り、私の信念を受け入れていただいた上で、最大会派の市民民主連合に入らせていただきました。
受け入れてくださったことに、大変感謝しております。
また目指す未来像の違いなどから、3月の千葉県連の合同会議にて離党届を受理していただき、国民民主党を離党いたしました。※公認料は返還済みです。
今、船橋市は大きなターニングポイントにいるかと思います。
船橋市民の方々のお声を政策に反映させるため、小さな声を拾って、ひとつひとつの声を束ねて、それを届けていきたいと思います。
誰一人、置き去りにしない社会をつくる。
地方議員として、できることをひとつひとつ積み重ねていきたいと思います。
引き続き、どうぞよろしくお願いします。